新たな墓地公園のあり方に向けた挑戦【for 2019 - 2022】
メモリアルパークののいちは、野々市市の南西部に位置する市営墓地公園であり、今後造成が進み周辺には新市街地が形成され、住宅地となるまちなみの中に計画されました。そして、当社は計画・設計・施工といった全てに携わりました。
新市街地における墓地公園とは
新たな墓地公園のあり方として、「ふるさと野々市市として市民に親しまれる墓地」を基本理念に掲げ、園内には広大な芝生、四季折々の花咲く樹林や、市の花木ツバキの生垣など緑溢れる自然景観を創出することで、従来の墓地の暗い印象を払拭させるような親しみと解放感のある明るい雰囲気の墓地空間を創出しました。
また、墓地公園周辺における新市街地形成への景観配慮として、墓石のサイズ、形状などに規制を設けました。そして、約100台の駐車場を配置し、調整池を兼用した多目的広場、施設型合葬墓(屋外軒下)のベンチなどを整備することで、子どもからお年寄りまで、あらゆる世代が交流できる「心の拠りどころ」となることを目指しました。
自然素材を活かし、温かみと親しみのある空間演出
園の中心には、自然素材である木材を多様した大きな屋根と庇がかかるシンプルで厳かな「和」を表現したシンボリックな施設型合葬墓を配置し、建物正面からは背面の霊峰白山を借景にした親しみのある景観を構成しました。そして、夜間は参拝シーンや時間帯、四季に応じて納骨堂内の光環境が自動で切り替わるシステムを採用し、故人と語り合うやさしい空間を演出しています。
時代に応じた多様なお墓の選択
近年は、核家族化や少子高齢化、ライフスタイルの多様化が進行し、お墓の継承や維持管理が難しく無縁墓地の増加なども問題視されています。そのため、お墓を継ぐ家族などの負担軽減のため「合葬墓」の需要が高まっていました。
また、2015年と2019年に実施した市民アンケート調査の結果では、一般的な「墓石型」でなく、「合葬墓」や「壁型」、「芝生型」の墓石形態を希望する回答が多かったです。そのため、メモリアルパークののいちでは多様なニーズに応えるべく、合葬墓として2形態(施設型・樹林型)、一般墓として3形態(墓石型・壁型・芝生型)の計5形態の提供を計画しました。
【番外】 プロジェクト(事業)を通じた地域社会の発展への貢献
当社は、墓地公園整備のプロジェクトを遂行するだけでなく、創業当初より掲げる経営理念を体し地域社会への貢献として、ソーラーポールライトを寄贈・設置させていただきました。
また、当社は「市民に親しまれる墓地において“椿”が広く市民に愛されること」を祈願した「椿」の移植作業を発案し、野々市市職員と整備事業者(升方工務店、柴電気工業、沢田工業、栗山造園の5社)の有志に働きかけ、官民一体となった移植作業を実施いたしました。
RECRUITMENT
私たちと一緒に
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アルスコンサルタンツの仕事は、未来をつくること。私たちと一緒に、「まち」を支え、「まち」の未来をつくりませんか?